たい焼き屋

うちの近くにたい焼き屋があります。
年の行った割烹着のおばさんとおそらくはその息子であろう男性の二人で細々と店を続けています。
ここは地元では人気があるようで、その狭い店に結構入って行く人を見かけます。
たい焼きの型も昔ながらの平べったい型を使用。
しっぽまであんこが本当に入っているたい焼きでこれが美味しくてよく買いに行くのです。
でもたい焼きを売るだけでどうやって食べていけるんだろうと思ったり。
店を開けていない日も多く、開いていても間が悪いと接客に出てきません。
解放された間口の壁のすぐ向こうにいるので客が入ってきた音が聞こえないはずはないのです。
てか自分がいる気配も堂々とさせているのに客無視です。
無視されて退散したり、あまりの忙しさに嫌気がさしている様子が判ったりとなかなか生々しいので逆にやめられません。

先日また行きましたらガラスの向こうに最後の2個が見えました。
ガラス戸を開けて入っていくと息子の方がにこにことして出てきます。
これで売り切って店を閉められるから喜んでいるのが見え見えです。
「2個、ありますよね。お願いします」
と言うと、
「3個なんですよね」
と返されました。
なんてこった3個かよ! 隠れて見えなかったよ。
とそんな気持ちを抑えつつ
「えーと、じゃ3個ください」
と言いますと、ますます大きな笑顔でお礼を言ってくれました。
この店の判りやすさがすごく好きです。
もちろんまずかったら買いませんけども。